リムくん、旅に出る

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人には人の学びがある

 最近、芸能人が大学受験に挑戦することが話題になっている。大学に通ったことがなかった人や、あまりレベルの高くない大学を卒業した人に多い傾向がある。このことで話題になっているが、これに対する個人的な疑問点をいくつか挙げたい。

 

 1つ目は学ぶ目的も曖昧で見栄の為の大学受験は無駄なだけだということだ。目指す大学を聞けば誰もが知っている有名なところである。だがその大学が有名なのは何故だろうか。それは創設以来携わった人が理念を掲げて莫大なエネルギーを注いできたことにあるからだ。大学発展の為だけでなく日本の近代化に貢献する人材を育成する為でもある。その中で自分の学びを拡張する意志を持った学生が集まる場所が本来の大学の存在意義ではずだ。彼らの挑戦の意義は把握していないが、本来の目的を達成する意志があるのか些か疑問だ。もし見栄のためにやっているのであれば、意志を持って励む者に失礼ではないだろうし、国公立大学であれば納税者に対しても失礼ではないかと思う。

 

 2つ目には彼らには彼らなりの学び方があることだ。現在ではネット環境が普及しており、学びたいコンテンツはわざわざ大学に通って学ばなくとも入手可能な時代である。もし学位取得を目標とすれば大学の通信課程で学び卒業する方も大勢いる。また、知名度の高さを利用すればコネクションなどを利用して一般の人では体験できないこともできるはずだ。有名な学者との懇談や研究所の訪問など様々な手段を利用し学びを拡張できる。その観点からして大学受験というアプローチが果たして妥当なのかも疑問点が残る。

 

 大学受験に挑戦するということは様々な人に見てもらえ、知名度が上げるのが目的だろう。ただ、知の拡張という観点からすれば別の手段を選ぶ方が良かったという余地がある。芸能人という特別な位置に立つことを生かして彼らなりの学び方を実践し、発信する方が面白いのかもしれない。▪️